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Evidence based prevention(根拠のある予防)

 皆様お久しぶりです。寒い日々がついに始まったようですが,今日は最近勉強していることの内容について書いてみようと思います。


  
 最近ふとした事から、小児の予防というものがなおざりになっているという報告を読みまして、いろいろ調べています。

 虫歯の予防と言うからには家族で行う事に意味があり、では何才から始めれば良いのかが難しかったのです。その事に関してのまとまった本というのは殆どなく、和書では全く無い様なのです。そこで仕方なく洋書をあたり、英語の文献を調べています。かなり勉強をしていまして今月はもう論文を8本読み、洋書も一冊の半分位は読みましたので少々寝不足となっています。

 しかし まあ、英語を読めば読むほど、日本の歯科界は問題山積なことが判るんですね。なんと小児(0ー3才)の虫歯は米国ですら増えているようです(日本では統計すら見当たりません。ひどすぎる)。歯医者が見ていないんですね。視野に入っていないんです。それで4歳くらいになると虫歯を作って来るんですが、もう大泣きだし、治療は並大抵の事ではなく、その時点での技術を以って小児歯科医師といっているところがあるのではないでしょうか。なんか変ですね。でも本当はそうなる前になんとか予防出来ないんでしょうか。つまりそれは保護者(caregiver)になんらかのレクチャーが必用という事になります。

 そこで前の話題に戻りますが、レクチャーするこちら側に情報が和書では殆どないのです。というわけで英語ばかり読んでいるこのごろですが、難しいのは例えば次のような事です。

・フッ素濃度や頻度適用方法、それらを年齢体重毎に熟慮すること。
・リスク判定を使ってフッ素使用量に制限をもうける事。あるいは積極的に行う児童を抽出すること。
・家族性のリスクを統計的事実に立脚してマネジメントすること。
・リスク判定をして定期管理の期間(duration)を特定すること。

などなどまだいろいろありますが、これがevidence-based(合理的あるいは統計的な根拠のある医療)という事になるとやはり英語の論文に頼らないと無理なようです。この点で日本の歯科界のレベルの問題は国民に大きな不利益をもたらしている可能性があります。
 
 
 日本の国民の口腔内は先進国レベルから見ると信じられないくらいに貧弱なのだというのは外国に行った人なら知っている事実です。もちろん日本以外の先進国は階級社会なので一概には言えないという事も知っていますが、それにしても高品質を持って鳴る我が国の工業製品を考えるとこれは嘆かわしくもあり当事者としては恥じ入るべき事でもあります。

 そういうわけで、歯医者になって20年、高度な治療を目指して来た私も予防をかれこれ10年近くでしょうか真剣に考えるようになりましたが、さらにそれは小児から考えねばならないというところに到達したこのごろであります。
 
 それでは皆様、寒くなって参りましたが風邪等引かれませんように御気をつけくださいませ。
 


富士見市 歯科 歯医者