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インプラントは安全か?

  春の便りが確かなものになり、満開の桜にピカピカのランドセルが将来への希望を感じさせる季節になりましたが、皆様お元気でいらっしゃいますでしょうか。当院はネットの不調が先週まで続き、ブログの更新も出来ずにご迷惑をおかけしました。私は最近忙しさからか季節外れの風邪を引いてしまいました。

 

  さて、今日はいよいよ、インプラントの安全性についてです。


 皆様この問題については興味がありながらも、どこを調べてもよくわからないという状況ではないでしょうか。ネット上では歯医者が良いことしか書いていませんが、口コミではインプラントから膿が出るとか、しびれがあるとか、噛めないとか、いろいろ悪い話も耳にしているし、何が真実なのかさっぱり判らないというところではないですか?

 私に出来ることは


1,責任ある(と思われる)機関からの発表をお伝えする。

2,自分の経験から(歯医者になって20年、インプラントもほぼ同じ年数経験)から判ることをお伝えする。


 これだけだと思います。その上で患者さんごとにお勧めするかどうか、その上で患者さんは何を選択するのか、とうことだけだと思います。


 以下のものはアメリカに於ける発表をすこしまとめたものです。



:1986=> General guidelines
  (総合ガイドライン)

-“…..not recommended for routine clinical practice.” (日常臨床には勧められない)

ADA council on Dental Materials (アメリカ歯科医師会歯科材料部会)

このころはまだ「あまり勧められない」だったんですね。



:1996=> Caution use
  (使用には注意すること)

-“….can be used only for treatment of carefully selected patients where the
relative merits of benefit and risk have been fully discussed  

 「利益とリスクを十分に議論した上で相対的にメリットがある場合に、注意深く選ばれた患者にのみ、治療することが出来る」


ADA council on Scientific Affairs 1996;127:1238-123
 (アメリカ歯科医師会科学問題部会)

このころは私もたくさんやっていた頃ですがまだまだ「注意が必要」だったんです。



:2004=>Recommendation for General Dentisty
  (一般歯科医師に勧められる)

ADA council on Scientific Affairs JADA 2004; 135: 92 (アメリカ歯科医師会科学問題部会)

このころやっと「一般開業医にも勧められる」になったわけです。



:2006=>Enthusiastic endorsement (熱心に導入してよい?そんな訳ですか)

-“…..can be recommended routinely in general practice.” (日常的な一般診療に勧めることが出来る)

ADA council on Scientific Affairs  (アメリカ歯科医師会科学問題部会)


-“…..implant therapy has a high level of predictable success.”  (インプラント療法は高いレベルで将来の予知ができる)

-“…..implantation therapy should be considered an important part of managing the care of a patient with an edentulous mandible or missing single tooth (インプラントは下顎の総義歯や一本の歯牙欠損の患者の治療に関して、重要な解決策として考えるべき療法である)

-“…..In the case of edentulous mandible, the ability of provide retention and stability to a conventional denture is significant with two implants in the inter-foraminal region assisted with a simple ball or stud-type attachment.” (下顎総義歯の場合、ボールアタッチメントやスタッドアタッチメントなどによる下顎孔間の2本のインプラントによって、従来の義歯を安定させることに大きく寄与することが出来る)

2006年になると、他の治療法に比べても予知性があり十分勧められるというふうになったようです。



 以上がアメリカ歯科医師会(American Dental Association)の発表です。FDAの発表もあるようですので、またいずれお知らせできるかと思います。


 これを見ると私がインプラントを始めたのが1990年頃ですが、アメリカではまだインプラントに懐疑的だったことが判ります。日本インプラント学会に私も年に1度は顔を出すようにしていた頃ですが、私自身も危険を少し感じながらも若さ故にどんどんやっていたようで反省しています。その後、数例の失敗(抜けてきました。幸いそれ以外の大きな合併症は経験していません)を契機に数年間施術を停止し、自分のインプラント患者の予後を観察していました。私が多少の疑いをこのころ感じていたのは間違っていなかったと、これを読んで思います。


 この頃、入れ歯に関しては名人級の技工士(契約技工士の小林さんグループ:技工士のブログを見てね。)と信頼関係が出来たこともインプラントのリスクをとる必要があるのか?と懐疑的になる状況を後押ししました。


 その後の2006年のADAの発表を見ると大変に積極的に推進する状況になったことが判ります。世界的にも今は毎年20%づつ施術者が増加しているそうです。


 私の経験からも、「他の歯を傷つけない、かみ合いを強く作り他の歯や顎関節を守る」という利益がリスクを上回る場合が非常に多くなったと感じています。


 インプラントなどをめぐる歯科医療の問題点については、またいずれの機会にと思います。

 つまり、歯科医師は責任をとるのか? 上述の「責任ある団体」が日本にそもそもあるのか?

 という重い問題です。

 


 それではみなさま、ごきげんよろしゅう。


富士見市 歯科 歯医者