院長ブログ
塹壕歯肉炎
お久しぶりです。院長の大月です。
ものものしい表題ですみません。これは塹壕口内炎とも言うようですが、第一次世界大戦の塹壕戦をやっていた兵士に見られた潰瘍性の歯肉炎だそうです。出血痛み、発熱などがあるそうです。
問題は、東北大震災でこれが再び多数報告されていることです。このことは東北の友人から聞いたのと、さらに日本歯周病学会でも話が出ました。
どうやっても口腔内を清潔に出来ない状況が続くという可能性は、緊急時には有り得ることです。全身の衛生も、あるいは栄養補給も不十分となればやむを得ないでしょう。
しかし、だからこそ、でしょう、日常から虫歯や歯周病は管理して、健康な状態を維持するのが大切だということ。そして子供は、これらの管理はもちろん、なりにくい口腔内環境をあらかじめ整えてあげることです。歯並びが悪いなども、このことにはとても不利に働きます。可能であればなんとかしてあげたいものです。
緊急時には歯どころではない、と昔は私も思っていましたが、どうも違うような気がします。緊急時だからこそ歯が命。歯が悪かったら栄養補給も出来ない可能性が上がります。
ここで我田引水と言われそうですが、だからこそ虫歯や歯周病にはそもそもならないようにしてください。
ダグラス・ブラッタール教授の有名な言葉 「 虫歯も歯周病も本来はまれな疾患である 」 を考えれば、歯科医療人のすこしのアドバイスと定期管理で、こんなものは克服できると言うことです。
それではまた。